IP-IPトンネルインタフェース

シンプルなトンネルプロトコルによるVPN機能を提供します。

対象機種
SEIL/B1, SEIL/X1, SEIL/X2, SEIL/x86 Fuji, SEIL BPV4

特徴

経路上のルータが対応していないプロトコルのパケットを、対応しているプロトコルで包むことにより通信を可能とします。

  • IPv4パケットを、IPv4またはIPv6で包むことができます。(IPv4 over IPv4, IPv4 over IPv6)
  • IPv6パケットを、IPv4またはIPv6で包むことができます。(IPv6 over IPv6, IPv6 over IPv4)

同一のトンネルにIPv4, IPv6両方のプロトコルを通すことができます。

IP Unnumberedに対応しています。
  • IPアドレスを借り受けるインタフェースを、LANまたはVLANインタフェースから選択できます。
表 1. 仕様概要
項目
トンネルプロトコル IP-IP(GRE非対応)
表 2. IPv4/IPv6対応状況
機能 IPv4 IPv6
IP-IPトンネルの接続 対応 対応
IP-IPトンネルインタフェースでの送受信 対応 対応

設定範囲

機種 設定可能な値 最大設定数
SEIL/B1 tunnel0 - tunnel63 64
SEIL/X1 tunnel0 - tunnel255 256
SEIL/X2 tunnel0 - tunnel511 512
SEIL/x86 Fuji tunnel0 - tunnel511 512
BPV4 tunnel0 - tunnel511 512
注: IP-IPトンネルは通信内容を保護する機能を持ちません。通信の安全性が確保済みで暗号化が不要な閉域網内においてご利用ください。

IP-IPによるPoint to Pointインタフェース

IP-IPトンネルインタフェースは、IP in IP Tunneling(RFC1853)に準拠するPoint to Pointインタフェースとして生成されます。

  • PPPoEインタフェース等と同様に経路制御やIPパケットフィルタを適用できます。
  • GREプロトコルは対応していません。
  • IP-IPインタフェースでは、カプセル化前のパケットのヘッダのToS値をカプセル化後のパケットのヘッダに転記しません。

TCP MSS調整

インタフェースの入出力パケットのTCP MSS値を調整することができます。詳細は「TCP MSS調整機能」を参照してください。

準拠する仕様

IP-IPトンネルインタフェースは以下の仕様に従って実装しています。

RFC1853
IP in IP Tunneling[全文]
RFC2003
IP Encapsulation within IP[全文]
但し、SEILはデフォルトではカプセル化時にIPヘッダのToSフィールドをコピーせず"0x00"とします。これは「3.1. IP Header Fields and Handling の TOS 値に関する記述に反しています。」