A01444
Point-to-Pointインタフェースで意図しないIPv4パケットを受信する問題を修正しました。
- 関係する機能
- IPsec/IKE
該当機種 | 修正適用バージョン | 影響を受けるバージョン |
---|---|---|
SEIL/X1, SEIL/X2 | 4.52 | 3.00 ~ 4.52 |
SEIL/B1 | 4.52 | 3.00 ~ 4.52 |
SEIL/x86 Fuji | 3.12 | 1.70 ~ 3.12 |
不具合の説明
PPPoE, PPP, Tunnel, IPsec インタフェースに /32以外の長さのネットワークを割り当てるまたはUnnumbered設定によってLAN側のIPv4アドレスを借り受けた場合に、それらのネットワークアドレス宛のIPv4パケットおよびブロードキャストアドレス宛のTCPをSEIL自身が受信してしまう問題があります。
問題となるネットワークアドレスおよびブロードキャストアドレスは、以下のものが含まれます。括弧内は一例として 172.16.1.1/24 を利用した場合のアドレスです。
- classful ネットワークアドレス (172.16.0.0/24)
- subnetted ネットワークアドレス (172.16.1.0/24)
- subnet directed ブロードキャストアドレス (172.16.1.255/24)
- all-subnets directed ブロードキャストアドレス (172.16.255.255/24)
回避・復旧手段
各Point-to-Pointインタフェース毎に各種ネットワークアドレスおよびブロードキャストアドレスに対するIPパケットフィルタを設定しSEIL自身が受信しないようにしてください。これらは filter コマンドの self の対象とならないため明示的に指定する必要があります。
ネットワークアドレスおよびブロードキャストアドレスはUnnumberedインタフェースの場合、unnumbered on で指定したインタフェースまたはlan0インタフェースのアドレスを元にして設定してください。
filter add class_net_deny interface <インタフェース名> direction in action block dst <classful ネットワークアドレス> filter add sub_net_deny interface <インタフェース名> direction in action block dst <subnetted ネットワークアドレス> filter add sub_bc_deny interface <インタフェース名> direction in action block dst <subnet directed ネットワークアドレス> filter add allsub_bc_deny interface <インタフェース名> direction in action block dst <all-subnets directed ネットワークアドレス>
変更・修正内容
Point-to-Pointインタフェースでは各種ネットワークアドレスおよび directed ブロードキャストアドレス宛のIPv4パケットは自身宛として処理しないよう仕様変更しました。
- limited ブロードキャスト (255.255.255.255) は引き続き自身宛として処理されます。