モバイルデータ通信端末(LTE端末)を利用したオンデマンド接続によるインターネット接続の設定手順を説明します。
ここでは、モバイルデータ通信端末として510FU、UX312NCまたはL02-Cを使用します。
また、端末にはあらかじめAPNが登録されているものとします。
- 設定パラメータを用意する
表 1. 用意する設定パラメータの例
項目 |
値 |
備考 |
ログイン名 |
USERNAME |
|
パスワード |
PASSWORD |
|
APN |
example.jp |
|
アイドルタイマー |
300 |
秒 |
LAN(lan0)のネットワークアドレス |
192.168.0.0/24 |
|
- アクセスポイントを設定する
# dialup-device access-point add EXAMPLE apn example.jp
#
- アクセスポイント設定名は"EXAMPLE"としています。
- apn には端末に設定済みのAPN名"example.jp"を指定します。
- ダイアルアップデバイスにアクセスポイントを関連付ける
# dialup-device mdm0 connect-to EXAMPLE
#
- L02-CはXi端末であるためダイアルアップデバイス名は mdm0 を使用します。また、アクセスポイントは先に設定した"example"を指定します。
- 接続パラメータを設定する
# dialup-device mdm0 username USERNAME password PASSWORD authentication-method chap
# dialup-device mdm0 auto-connect ondemand idle-timer 300
#
- username, password には、ログイン名とパスワードを設定します。また、認証方法にchapを指定します。
- auto-connectにオンデマンド接続設定を行います。 この時、アイドルタイマーを併せて設定することで通信が必要な場合に絞ってモバイル回線を有効にすることができます。
- WWANインタフェースを設定する
# interface wwan0 over mdm0
# interface wwan0 address dhcp
#
- ここでは wwan0 インタフェースを使用します。
- wwan0インタフェースのIPアドレスをDHCPで取得します。
- デフォルト経路を設定する
# route add default dhcp
# route add default ondemand-wwan0 distance 20
#
- DHCPで取得したデフォルト経路を使用します。
- 2行目は未接続の状態の時、無効になっているDHCPのデフォルト経路に代わって、オンデマンド接続のトリガパケットをwwanインタフェースに取り込むためのものです。distanceにはDHCPのものより大きい値を設定します。
- NAPTを設定する
# nat napt add private 192.168.0.0-192.168.0.255 interface wwan0
#
以上で設定は終了です。WWAN接続は自動的に開始されます。
注: 必要に応じてDHCPサーバ等の設定を追加してください。