D00295

特定の条件に一致するVLANインタフェースが設定されたとき、VLANフレームを正しく扱えない可能性がある不具合を修正しました。

関係する機能
VLAN
インタフェース
ARP
DHCP
L2TPv3
パケットのダンプ
該当機種 修正適用バージョン 影響を受けるバージョン
SEIL/X4, CA10 2.40 未確認
SEIL/x86 Ayame 2.40 未確認

不具合の説明

VLANインタフェースを関連付けるGEインタフェースのネットワークアダプタの種類によってVLANフレームを正しく扱えない場合があり、下記の二通りの誤動作が起きることがあります。

【誤動作1】次の機能が、受信したVLANフレームについてVLANタグを含まないフレームとして扱う可能性があります。

  • tcpdump
  • DHCPサーバ
  • DHCPリレー
  • Proxy ARP

【誤動作2】受信したVLANフレームを通常のフレームとして扱った場合、次のような誤動作が起きる可能性があります。

  • VLANインタフェースが設定されていない状態でもVLANフレームを受信する
    • もしフレームを転送する場合、VLANタグを付け直してフレームを送信する
  • VLANフレームをL2TPv3によって透過的に転送する構成のとき、VLANタグを取り除いて転送する
  • VLANフレームが本来マッチしないブリッジフィルタのルールにマッチする

誤動作1に該当するとき、VLANインタフェースの設定を全て削除すると、誤動作1に加えて誤動作2も発生するようになります。

不具合発生の条件

前述の誤動作は、LANインタフェースを関連付けるGEインタフェースのネットワークアダプタの種類によって、以下の条件で起きるようになります。

  • SEIL/X4のEthernetインタフェース、および、SEIL/x86 AyameのIntel 10G Ethernet Controller (PCI passthrough)
    • VLANインタフェースを1つ以上設定すると【誤動作1】が発生するようになります。
    • 【誤動作1】が発生しているとき、VLANインタフェースの設定を全て削除すると【誤動作2】が発生するようになります。
  • SEIL/x86 AyameのVMXNET3
    • VLANインタフェースが1つ以上関連付けられたGEインタフェースのMTUの設定を変更すると【誤動作1】が発生するようになります。
    • 【誤動作1】が発生しているとき、VLANインタフェースの設定を全て削除すると【誤動作2】が発生するようになります。
  • SEIL/x86 AyameのIntel 10G Ethernet Controller (SR-IOV)
    • VLANインタフェースを1つ以上設定すると【誤動作1】が発生するようになります。
    • 【誤動作1】が発生しているとき、VLANインタフェースの設定を全て削除すると【誤動作2】が発生するようになります。
    • 備考:ホストの設定によっては、VLANインタフェースが1つも設定されていない場合は仮想インタフェースにVLANフレームが入力されません。その場合【誤動作2】は発生しません。

回避・復旧手段

条件に一致するVLANインタフェースを使用する場合は回避できません。

不要なVLANインタフェースの設定を削除したことで発生した場合は、システムの再起動により復旧できます。