dialup-device (Mobile PPP)
ダイアルアップデバイス(モバイルデータ通信端末)をPPPインタフェースで使用するために設定する。
- 実行権限
- admin
- 対象機種
- SEIL/B1, SEIL/X1, SEIL/X2
dialup-device
ダイアルアップデバイスを設定する。
dialup-device { <foma> | <emobile> | <softbank> | <kddi> | <mdm> }
[connect-to { <access-point-name> | none }]
[pin { <pin> | none }]
[auto-reset-interval { auto | <interval> | none }]
[auto-reset-fail-count { <count> | none }]
- <foma>
- FOMAデータ通信端末名(foma0)
- <emobile>
- イー・モバイルデータ通信端末名(emobile0)
- <softbank>
- ソフトバンクデータ通信端末名(softbank0)
- <kddi>
- KDDIデータ通信端末名(kddi0)
- <mdm>
- 高速データ通信端末名(mdm0)
- connect-to
- アクセスポイント設定名
既定値 none - <access-point-name>
- アクセスポイント設定名を指定する
- dialup-device acces-point add コマンドで設定したエントリの設定名を指定します
- none
- アクセスポイント設定名を指定しない
- pin
- PIN1コード番号
既定値 none - <pin>
- PIN1コードを指定する
設定範囲 文字種 4 - 8文字 [0 - 9] - モバイルデータ通信端末がPIN入力を求めた際に、指定された PIN1コード使用します
- 指定されたPIN1コードが端末からエラーとされた場合、値を再設定するか再起動するまでは、端末に再入力は行いません
- none
- PIN1コードを指定しない
- auto-reset-interval
- 自動リセットタイマーによるモバイルデータ通信端末の定期的なリセット
既定値 none - auto
- 自動調整の間隔でリセットを実行する
既定値 24 - <interval>
- 指定した間隔でリセットを実行する
設定範囲 単位 1 - 24 時間 - none
- 自動リセットを行わない
- auto-reset-fail-count
- 接続失敗カウンタによるモバイルデータ通信端末の自動的なリセット
既定値 none - <count>
- 指定した回数でリセットを実行する
設定範囲 単位 10 - 120 回 - none
- 接続失敗カウンタによるリセットを行わない
自動リセットタイマー
auto-reset-intervalを設定すると、自動リセットタイマーにより、設定した時間間隔で定期的にモバイルデータ通信端末のリセットを実行します。
自動リセットタイマーは以下の条件で初期化されます。自動リセットタイマーが初期化されると、次回のリセットの時間が再計算され、初期化時点から設定時間経過ごとにモバイルデータ通信端末のリセットを実行します。
- 自動リセットタイマーの初期化 を行った場合
- auto-reset-interval の設定が変更された場合
注: "reset dialup-device" コマンドによるリセットでは、タイマーは初期化されません
自動リセットタイマは本機のシステム時計ではなくインターバルタイマを使用するため、 リセット実行間隔はdateコマンドによる時刻調整の影響を受けません。 また、実時間とインターバルタイマの間隔には誤差が発生しますが、NTP機能が有効である場合にはこの誤差は修正されます。
自動リセットタイマーによるリセットが実行される前の約3分間に"reset dialup-device"コマンドによる手動リセットが行われていた場合、タイマーによる自動リセットは実行されません。
接続失敗カウンタ
auto-reset-fail-count を設定すると、接続失敗カウンタにより、設定した回数の接続失敗を検知した場合にモバイルデータ通信端末のリセットを実行します。
接続失敗カウンタは連続で接続に失敗した場合に加算し、カウンタが設定数に到達するとリセットを実行します。接続に成功するか、手動リセットなどの手段によりリセットされると 0
にクリアされます。接続失敗カウンタは認証情報の設定が誤っているなどして接続に失敗した場合でも同様に加算されますので、運用の際は十分に注意してください。
注: HWD12をSEIL/B1に接続して使用する場合、不意にHWD12が動作を停止することがあります。接続失敗カウンタによる自動リセット機能やPPP接続設定のキープアライブを使用し、自動復旧するよう設定してご利用ください。
オンデマンド接続
- "auto-connect ondemand" の設定により、必要に応じて接続を行う「オンデマンド接続」を利用できます。
- オンデマンド接続を有効に設定したインタフェースは option ip update-connected-route の設定が無視され常に update-connected-route off として動作します(リンクダウン時にも該当の経路が経路表に存在し続け、オンデマンド接続の発端となる通信の発生を検知するために利用されます)。
- モバイルデータ通信端末がWWANインタフェースに設定された場合にのみ動作に反映されます。
- 以下の通信は、通信が発生したとみなされず、再送もされません。
- IGMPの通信
- Echo Requestを除くICMPv4の通信
- 送信元/送信先のポート番号が、67(Bootps)、68(Bootpc)、123(NTP)、137(NetBIOS)、520(RIP)のいずれかであるTCPまたはUDPの通信
注: オンデマンド接続を行なうためには、別途gatewayをondemand-wwanとした静的経路を設定する必要があります。
dialup-device access-point add
ダイアルアップデバイスが接続するアクセスポイントの設定を追加する。
dialup-device access-point add <name>
[phone-number { <phone-number> | none }] [subaddress { <address> | none }]
[apn <apn>] [cid { <cid> | none }]
[pdp-type { ppp | ip | system-default }]
- dialup-device access-point add
- アクセスポイントの設定を追加する
設定上限 16エントリ - <name>
- 追加するエントリの設定名
設定範囲 文字種 予約語 1 - 16文字 [ a-zA-Z0-9 _ ] all, none
- phone-number
- 接続先の電話番号
既定値 none - <phone-number>
- 電話番号を指定する
設定範囲 1 - 24文字 - none
- 電話番号を指定しない
- subaddress
- 接続先のサブアドレス
既定値 none - <address>
- サブアドレスを指定する
設定範囲 備考 1 - 19文字 [ ? ¥ " ]を除く - none
- サブアドレスを指定しない
- apn
- アクセスポイント名 (Access Point Name)
既定値 "" - <apn>
- アクセスポイント名を指定する
設定範囲 備考 1 - 100文字 空文字列("")指定可
- cid
- CID(Context Identifier)
既定値 none - <cid>
- CIDを指定する
設定範囲 1 - 10 - none
- CIDを指定しない
- pdp-type
- PDPタイプ
- pdp-type は、利用する接続サービスに応じて変更してください
- ppp
- PPPを指定
- ip
- IPを指定
- system-default
- 既定値を使用する
既定値 ip
Note
設定時はapn, cid, phone-numberのいずれかの指定が必須です。
phone-number を設定した場合、指定した電話番号に接続します。
- この場合、パケット通信用のパラメータ(<cid>, <apn>, <pdp-type>) の設定は使用されません。
使用するモバイルデータ通信端末または接続サービスによっては、サポートされていない pdp-type があります。
- L-02C、510FU、及びUX312NCをご利用の場合は pdp-type ip を設定してください。
APNを用いた設定
<cid> または <apn> を指定することで、端末に登録済みのAPNを検索して接続に使用します。- 端末に登録された cid 1〜10 の APN が検索の対象です。
- pdp-type を指定した場合は、<cid> または <apn> が一致し、かつ PDPタイプが一致する APN を使用します。
- cid 1〜10 で APN が未登録の cid があれば、端末に登録します。
dialup-device access-point delete
アクセスポイントの設定を削除する。
dialup-device access-point delete { <name> | all }
- dialup-device access-point delete
- アクセスポイントの設定を削除する
- <name>
- 削除するエントリの設定名
- all
- すべてのエントリ
Note
ダイアルアップデバイスの <connect-to> パラメータで指定されているアクセスポイント設定は削除できません。
dialup-device access-point modify
アクセスポイントの設定を変更する。
dialup-device access-point modify <name>
[phone-number { <phone-number> | none }] [subaddress <address>]
[apn <apn>] [cid { <cid> | none }]
[pdp-type { ppp | ip | system-default }]
- dialup-device access-point modify
- アクセスポイントの設定を変更する
- <name>
- 変更するエントリの設定名
- パラメータの詳細はdialup-device access-point addを参照