静的経路制御
IPv4及びIPv6ネットワークにおいて、静的経路情報による経路制御機能を提供します。
概要
静的経路は、ゲートウェイインタフェースのリンク状態が up の時のみシステムの経路として採用される
ゲートウェイインタフェースが pppoe の場合の静的経路は、ipcp または ipv6cp が open 状態の時のみシステムの経路として採用される
経路指定時、ユーザが指定できるパラメータ群を以下に示す
- 宛先アドレス
- 宛先ネットマスク長(IPv4), 宛先プレフィックス長(IPv6)
- /32 (IPv4), /128 (IPv6)でhostルートを意味する
- ゲートウェイ(アドレス、point-to-pointのインタフェース、discard)
- metric(1 - 15)
- distance(1 - 255)
- static経路自動切替機能使用の有無
- 監視パケット送信間隔(5 - 120)
- 最大エラー数(1 - 10)
MultiPathルーティング
同じdestinationに複数のルートを指定できる
MultiPathとなっている経路からどの経路を選択されるかはパケット送信時に決定する
経路はMultiPath経路の個数と次のパラメータを基準として決定する。パケットが同じ値を持つ場合、そのパケットは常に同じ経路を使用して送信される
- IPv4
- ユーザによって下記のうち一つが選択される
- 送信先アドレス
- 送信元アドレス
- 送信先アドレスと送信元アドレスの両方
- IPv6
-
- 送信先アドレス
経路のdistance
各経路には1-255の値をとるdistanceが設定される
- 単一の宛先に対して複数の経路が存在する場合は、distanceが最小の経路を選択する
- ある経路の distance(優先度) が 255 である場合、その経路はパケットの転送処理に使われない
distanceの初期値を下表に示す
経路制御機能 | distance |
---|---|
静的経路(IPv4) | 1 |
静的経路(IPv6) | 1 |
RIPv1, RIPv2 | 120 |
RIPng | 120 |
OSPFv2(エリア内経路) | 110 |
OSPFv2(エリア間経路) | 110 |
OSPFv2(外部経路) | 110 |
OSPFv3 | 110 |
discard経路
パケットを転送する代わりに破棄する discard 経路を作成可能