モジュール1

モジュール1は、SMFv2モードでファームウェア更新に使用するモジュールです。

機能概要

ファームウェア更新時にのみ動作します。モジュール1は必ず設定する必要があります。
  • システム起動時に、現在のバージョンとRSから通知されたバージョンとが異なる場合にモジュール1が動作し、インターネット上に設置されたモジュールサーバを利用して自動更新します。
定常運用時のコンフィグから独立した、ファームウェア更新専用のコンフィグを設定できます。
  • WAN回線の接続に関する情報を設定します。複数の回線を設定し、順次試行することができます。

コンフィグに設定可能な項目

  • WAN回線
  • リゾルバ
  • 再試行パラメータ

コンフィグの書式

モジュール1コンフィグの書式は、モジュール0コンフィグ(SEILのコマンドラインコンフィグ)の書式と異なります。

注:
  • モジュール1コンフィグにおけるifindexは、SNMP IF-MIBのifIndexとは無関係です。
  • 値に文字列を記述する場合はダブルクォーテーションで括る必要があります。
config:
モジュール1コンフィグ(必須)
line:
WAN回線の設定情報(必須)
- line-type:pppoe
IPv4 PPPoE接続サービスに対応する設定情報(任意)
  • 対応機種:X1, X2, B1, BPV4
ifindex:<整数> [0-5]
WAN回線に接続するイーサネットインタフェースのインデックス番号(必須)[ifindexの値について]
account:<文字列> (1-36文字)
認証ID(任意)
password:<文字列> (1-36文字)
認証パスワード(任意)
ll-timeout:<整数> (秒)
接続タイムアウト時間(任意)
- line-type:pppoe-ipv6
IPv6 PPPoE接続サービスに対応する設定情報(任意)
  • 対応機種:X1, X2, B1, BPV4
ifindex:<整数> [0-5]
WAN回線に接続するイーサネットインタフェースのインデックス番号(必須)[ifindexの値について]
account:<文字列> (1-36文字)
認証ID(任意)
password:<文字列> (1-36文字)
認証パスワード(任意)
ll-timeout:<整数> (秒)
接続タイムアウト時間(任意)
- line-type:mobile
モバイル接続サービスに対応する設定情報(任意)
  • 対応機種:X1, X2, B1
ifindex:<整数> [0-5]
インタフェースのインデックス番号(必須)[ifindexの値について]
account:<文字列> (1-36文字)
認証ID(任意)
password:<文字列> (1-36文字)
認証パスワード(任意)
cid:<整数>
CID(任意)
apn:<文字列>
APN(任意)
pdp-type: {ip|ppp }
PDPタイプ(任意)
telno:<文字列> (1-40文字)
アクセスポイントの電話番号(任意)
ipaddress:<ipaddress/Prefixlen>
IPアドレスとプレフィックス長(任意)
ll-timeout:<整数> (秒)
接続タイムアウト時間(任意)
- line-type:dhcp
DHCPを利用するIPv4接続サービスに対応する設定情報(任意)
  • 対応機種:X1, X2, B1, x86, BPV4
ifindex:<整数> [0-5]
WAN回線に接続するイーサネットインタフェースのインデックス番号(必須)[ifindexの値について]
ll-timeout:<整数> (秒)
接続タイムアウト時間(任意)
- line-type:static
IPアドレス情報を静的に設定する接続サービスの設定情報(任意)
  • 対応機種:X1, X2, B1, x86, BPV4
  • ver.4.82以降
ifindex:<整数> [0-5]
WAN回線に接続するイーサネットインタフェースのインデックス番号(必須)[ifindexの値について]
ipaddress:<ipaddress/Prefixlen>
IPアドレスとプレフィックス長(任意)
gateway:<ipaddress>
デフォルトゲートウェイのIPアドレス(任意)
ll-timeout:<整数> (秒)
接続タイムアウト時間(任意)
- line-type:ra
ルータ広告を利用するIPv6接続サービスの設定情報(任意)
  • 対応機種:X1, X2, B1, x86, BPV4
  • ver.5.21以降
ifindex:<整数> [0-5]
WAN回線に接続するイーサネットインタフェースのインデックス番号(必須)[ifindexの値について]
dhcp6:
DHCPv6に関する設定情報(任意)
stateful: { true|false }
ステートフルアドレスの有効化(任意)
ll-timeout:<整数> (秒)
接続タイムアウト時間(任意)
ll-timeout:<整数> (秒)
接続タイムアウト時間のデフォルト値(必須)
resolver:
リゾルバに関する設定情報(任意)
nameserver:
DNSサーバアドレス(任意)
- <IPaddress>
DNSサーバアドレス
  • 複数設定可能
retry:
リトライに関する設定情報(必須)
max:<整数>
総トライ回数(必須)
interval:<整数> (秒)
リトライ間隔(必須)
back-off:<整数>
リトライ時にリトライ間隔を大きくする係数(任意)
  • リトライ間隔 = <interval> × (<back-off>^<リトライ回数> )
  • 既定値は1(リトライ間隔を大きくしない)
ifindexの値について

ifindexは、モジュールサーバとの通信に使用するインタフェースのインデックス番号を指定します。

モバイル接続サービス(line-type:mobile)を使用する場合は "ifindex:0" を指定してください。その他のイーサネットインタフェースを使用するWAN回線では接続ポートに合わせた値を指定しますが、機種により仕様が異なります。

SEIL/x86 Fuji ver.5.00以降
WAN回線を接続するイーサネットインタフェースのインデックス番号を指定してください。
  • lan0 = ifindex:0
  • lan1 = ifindex:1
  • lan2 = ifindex:2
  • …以降lan5まで対応
SEIL/X1, X2, B1, BPV4, ver.5.00未満のSEIL/x86 Fuji
ifindex は必須のパラメータですが、動作に反映されません。"ifindex:0"を指定し、WAN回線はlan1インタフェースに接続してください。

設定例

DHCPでアドレスを取得するシンプルな例
config:
  line:
    - line-type: dhcp
      ifindex: 0
  ll-timeout: 120
  resolver:
    nameserver:
      - "203.0.113.1"
  retry:
    max: 3
    interval: 30
複数の回線を設定する例
config:
  line:
    - line-type: pppoe
      ifindex: 0
      account: "pppaccount"
      password: "secret"
      ll-timeout: 60
    - line-type: dhcp
      ifindex: 0
      ll-timeout: 10
    - line-type: mobile
      ifindex: 0
      cid: 2
      apn: "iijmobile.jp"
      pdp-type: "ip"
      telno: 1492
      ipaddress: "192.0.2.2"
      account: "pppaccount"
      password: "secret"
    - line-type: static
      ifindex: 0
      ipaddress: "192.0.2.2"
      gateway: "192.0.2.1"
    - line-type: ra
      ifindex: 0
      dhcp6:
        stateful: true
  ll-timeout: 120
  resolver:
    nameserver:
      - "203.0.113.1"
      - "203.0.113.2"
  retry:
    max: 3
    interval: 60
    back-off: 2