NTT NGNでのIPv6通信

NTT東西が提供する、NGN上のインターネットアクセス回線（フレッツ光ネクストおよびフレッツ光ライト）におけるIPv6通信に関する参考情報です。

注:
  • 本項の回線サービスに関する内容は、NTT東西が提供するフレッツ光ネクストおよびフレッツ光ライトについて独自に情報収集や動作確認を行った結果に基づく参考情報です。
  • 本項では光コラボ（光コラボレーション）によりNTT東西以外が提供する回線サービスについて扱いません。光コラボ事業者によるサービス提供内容は、NTT東西と異なる場合があります。
  • 利用サービスの選定にあたっては、必ず各サービスの最新の仕様をご確認ください。

NGNを利用するIPv6通信について

NGNではIPv6通信の利用が可能なインタフェースが標準的に提供されますが、NGNに接続された他のホストやインターネット上のホストとのIPv6相互通信を利用するには条件があります。
NGN網内の他のホストとの通信
NGN回線に接続したホスト同士で、インターネットを経由せずに網内折り返しのIPv6通信を行うには、回線契約に「IPv6オプション」を追加する必要があります。
  • IPv6オプションは、回線サービスにより標準的に追加される場合があります。
  • NTT東エリアとNTT西エリアのホスト間の通信はインターネットを経由する必要があります。
  • NTT東エリア内のホスト同士、または、NTT西エリア内のホスト同士は、それぞれのインターネット接続サービスの契約の有無によらずNGN網内で相互にIPv6 IPoE通信ができます。
インターネット上のホストとの通信
NGN回線に接続したホストがインターネット上のホストとの間でIPv6通信を行うには、ISPが提供するインターネット接続サービスを契約する必要があります。
  • IPoE型のIPv6インターネット接続サービスを利用する場合は回線契約にIPv6オプションが必要です。ISPによってはサービス契約時にオプションが代理申込される場合があります。

また、NGN回線を利用するインターネット接続サービスは、それぞれ通信方式が異なり、次のように分類できます。

PPPoE型（IPv6またはIPv4インターネット接続）
従来のIPv4通信を行うPPPoEと同じく、ISPの終端装置へPPP接続した上でIPv6またはIPv4インターネットと通信できます。
ISPのサービスにより、IPv6/IPv4両対応であったり、IPv6またはIPv4それぞれ専用のサービス品目や、追加オプションなどとして提供されます。
接続するルータ装置のPPPoE機能がIPv6をサポートしている必要があります。
利用するサービスにより、IPv6アドレス（プレフィックス）を固定的に利用できる場合や、/64より大きなプレフィックスを利用できる場合があります。
IPoE型（IPv6インターネット接続）
イーサネットインタフェースで直接IPv6インターネットと通信できます。
ISPのサービスを契約すると、敷設されたNGN回線はISPと接続され、インターネットへと通信可能になります。
接続するルータ装置がIPv6 IPoE機能をサポートしている必要があります。
利用するサービスにより/64より大きなプレフィックスを利用できる場合がありますが、IPv6アドレス（プレフィックス）は固定されません。
IPv4 over IPv6トンネル型（IPv4インターネット接続）
ルータとISP設備間でIPv6トンネルを構成し、トンネル経由でIPv4インターネットと通信できます。
主にIPoE型のIPv6インターネット接続サービスに付随して提供され、サービスによりDS-LiteまたはMAP-Eプロトコルを用います。ただし本装置はMAP-Eに対応していません。
本装置は次のサービスでのトンネル型接続について動作確認済みです。
  • transix IPv4接続（DS-Lite）
  • transix IPv4接続（固定IP）
表 1. 目的の通信方法と必要な契約の組み合わせ
通信方法 回線契約のIPv6オプション ISP契約
PPPoEによるIPv4またはIPv6通信 不要 必要
NGN網内でのIPv6 IPoE通信 必要 不要
インターネットへのIPv6 IPoE通信 必要 必要
IPv4 over IPv6トンネルによるIPv4通信 必要 必要

IPv6 IPoEアドレス自動設定の機能対応状況

NGN回線に接続してIPoE型のIPv6通信を行うには、装置が自身のイーサネットインタフェースのIPv6アドレス自動設定に対応している必要があります。本装置はIPv6アドレス自動設定のために次の機能を使用できます。
ルータ広告受信
  • ルータ広告からIPv6プレフィックスを取得し、自身のイーサネットインタフェースのIPv6アドレスを自動構成できます。
  • ルータ広告からデフォルトルータアドレスを取得し、自身のデフォルト経路を自動設定できます。
DHCPv6クライアント
  • DHCPv6サーバからIPv6プレフィックスを取得し、自身のイーサネットインタフェースのIPv6アドレスを自動構成できます。
  • DHCPv6サーバからDNSアドレスおよびSNTPアドレスを取得し、リゾルバ、DNS中継、およびNTP機能から利用できます。
注:
本装置はDHCPv6によるデフォルト経路の設定に対応していないため、ルータ広告が提供されないIPv6ネットワークではIPv6自動構成による対外通信が行えません。
表 2. 回線と装置の組み合わせと、利用可能な接続方式
回線と装置の組み合わせ PPPoE IPoE IPv4 over IPv6（IPoE）
ひかり電話なし・ONUに接続 動作確認済 動作確認済 動作確認済
ひかり電話あり・ホームゲートウェイに接続 動作確認済 動作確認済 動作確認済
ひかり電話あり・ONUに接続 動作未確認 動作未確認 動作未確認