仮想HDDの起動ディスクパーティションに設定ファイルを直接書き込む
Linuxホストなど仮想HDDファイルをシステムにマウント可能な設定環境では、SEIL/x86仮想マシンの起動ディスクパーティションに所定のファイルを配置することで、プロダクトキーや起動モードを設定できます。また、コンフィグを含む各設定ファイルを直接編集することができます。
このタスクについて
- プロダクトキーのインストール
- 起動モードの変更
- SMF静的接続設定
- SMF Web Proxy設定
始める前に
- Linux OSの作業環境を持ち、root権限のオペレーションが可能であること。また、次のモジュールおよびコマンドを使用可能であること。
- nbdカーネルモジュール
- qemu-nbdコマンド
- 作業環境(Linuxホスト)にSEIL/x86 Ayame仮想マシンをダウンロードし、アーカイブを展開済みであること
- プロダクトキーを入手済みであること
手順
- カーネルモジュールをロードする
# modprobe nbd
- 仮想HDDファイルをデバイスとして接続するKVM用ディスクイメージを使用する場合
# qemu-nbd -c /dev/nbd0 -f qcow2 seilx86.qcow2
VMware用ディスクイメージを使用する場合# qemu-nbd -c /dev/nbd0 -f vmdk seilx86.vmdk
- パーティションテーブルを確認する
# gdisk -l /dev/nbd0 GPT fdisk (gdisk) version 1.0.4 Partition table scan: MBR: protective BSD: not present APM: not present GPT: present Found valid GPT with protective MBR; using GPT. Disk /dev/nbd0: 262144 sectors, 128.0 MiB Sector size (logical/physical): 512/512 bytes Disk identifier (GUID): 9BFB0D12-0C59-4539-85E6-1E148B67A3D4 Partition table holds up to 128 entries Main partition table begins at sector 2 and ends at sector 33 First usable sector is 34, last usable sector is 262110 Partitions will be aligned on 2048-sector boundaries Total free space is 4029 sectors (2.0 MiB) Number Start (sector) End (sector) Size Code Name 1 2048 69631 33.0 MiB EF00 EFI system 2 69632 200703 64.0 MiB A902 root 3 200704 208895 4.0 MiB A902 license 4 208896 260095 25.0 MiB 8300 user data
起動ディスクパーティションはパーティション名がuser data
です。これが4番目のパーティションとなっていることが判ります。 - 起動ディスクパーティションのデバイス名を確認する
# fdisk -l /dev/nbd0 ディスク /dev/nbd0: 128 MiB, 134217728 バイト, 262144 セクタ 単位: セクタ (1 * 512 = 512 バイト) セクタサイズ (論理 / 物理): 512 バイト / 512 バイト I/O サイズ (最小 / 推奨): 512 バイト / 512 バイト ディスクラベルのタイプ: gpt ディスク識別子: 9BFB0D12-0C59-4539-85E6-1E148B67A3D4 デバイス 開始位置 終了位置 セクタ サイズ タイプ /dev/nbd0p1 2048 69631 67584 33M EFI システム /dev/nbd0p2 69632 200703 131072 64M NetBSD FFS /dev/nbd0p3 200704 208895 8192 4M NetBSD FFS /dev/nbd0p4 208896 260095 51200 25M Linux ファイルシステム
4番目のパーティションのデバイス名が/dev/nbd0p4
であることが判ります。 - 起動ディスクパーティションをファイルシステムにマウントする
# mount -t vfat /dev/nbd0p4 /mnt
確認したデバイス名を、任意のパスにマウントしてください。これによりSEIL/x86 Ayameの起動ディスクパーティションのファイル操作が可能になります。 - 設定ファイルを作成するマウントした起動ディスクパーティションに各設定ファイルを作成してください。(
/mnt
にマウントした場合は/mnt/key.txt
など)目的 ファイル名 ファイルの内容 備考 プロダクトキーの設定 key.txt プロダクトキーの文字列 キーがインストールされていない場合は必ず設定します。 注:このファイルのみ、起動してキーを読み込むとシステム領域に保存し、ファイルは削除されます。動作モードの設定 mode.txt smfv2
またはstandalone
SMFv2モードで使用する場合は必ず smfv2
を設定します。デフォルトはスタンドアローンモードです。コンフィグの設定 seil.cfg スタンドアローンモードで各機能の動作を規定するコンフィグ スタンドアローンモードで動作するとき、コンフィグの保存先や読み込み元として使用されます。 注:- トライアルエディションでは使用されません。
- SMFv2モードで起動すると削除されます。
SMF静的接続設定 smf-line.txt SMF静的接続設定 スタンドアローンモードで起動すると無視されます。SMFv2モードの標準動作ではコンフィグを取得できない環境に設置する場合に必要です。 SMF Web Proxy設定 smf-pxy.txt SMF Web Proxy設定 スタンドアローンモードで起動すると無視されます。SMFv2モードで使用し、かつ、Web Proxyの利用が必須の環境に設置する場合に必要です。 スタンドアローンモードで使用し、初期設定のみ行う場合は、key.txtのみ作成してください。SMFv2モードで使用する場合は、key.txtおよびmode.txtを作成してください。 - 起動ディスクパーティションのマウントを解除する
# umount /mnt # qemu-nbd -d /dev/nbd0
タスクの結果
- スタンドアローンモードで使用する場合は、仮想マシンを起動し、コマンドシェルを利用してコンフィグレーションを行ってください。
- SMFv2モードで使用する場合は、各サービスのコントロールパネルを利用してコンフィグレーションを行った後に仮想マシンを起動してください。