OSPF
IPv4ネットワークにおいて、OSPFv2による動的経路制御機能を提供します。
機能概要
RFC2328で規定されるOSPFプロトコルに従って動作します。注:
- virturl-linkをサポートしません。
- OSPF NSSA option (RFC1587) をサポートしません。
- OSPF Opaque-LSA option (RFC2370) をサポートしません。
- Equal-Cost MultiPathに対応します。
- 同一インタフェースに異なるプレフィックスのネットワークが設定されている場合、プレフィックス毎にインタフェースが存在するかのように経路制御を行います。
- プレフィックス毎にHelloを送信します。
- 二つのプレフィックスの一方が他方に含まれない場合、Neighborはそれぞれについて確立し、LSA上でも別のリンクとして扱います。
- AS-External-LSAのforwarding addressを、おおよそ以下の条件でゼロ以外に設定します。
- 再配布対象の経路のネクストホップがゲートウェイのアドレスである(Point-to-Pointインタフェースをゲートウェイとする経路ではない)
- 再配布対象の経路のネクストホップのゲートウェイのアドレスが、OSPFが有効化されているインタフェースのアドレスのサブネットに内包される(OSPFが動作するインタフェースのConnectedに再配布対象の経路のネクストホップルータがある)
- 上述インタフェースがUnnumberedとして設定されていない
認証
Plain-textまたはMD5による認証を使用できます。経路再配布
経路再配布によって次の経路をAS-External経路として広告できます。- Connected経路
- 静的経路
- BGP
また、経路再配布による広告時に次の情報を経路の再配布元毎に設定できます。
- type of external metric
- metric
経路フィルタ
経路再配布によって導入された経路情報について、経路フィルタによる取捨選択や変更が可能です。
フィルタルールに一致したとき、次の処理を適用できます。
- metricとtype of external metricを変更する
- 経路情報を採用する
- 経路情報を破棄する
- 経路フィルタの例
-
ospf.redistribute-from.static.redistribute: enable ospf.redistribute-from.static.filter.0.match.prefix: 172.16.0.0/24 ospf.redistribute-from.static.filter.0.action: pass ospf.redistribute-from.static.filter.1.match.prefix: 192.168.0.0/16-24 ospf.redistribute-from.static.filter.1.action: next ospf.redistribute-from.static.filter.1.set.metric: 11 ospf.redistribute-from.static.filter.2.match.prefix: 192.168.0.0/17-17 ospf.redistribute-from.static.filter.2.action: block
経路再配布時のmetric
自身のLSDBおよび隣接ルータへの配布時に、metricをコンフィグにより上書きできます。
metricの上書きは、経路の種類ごとに既定の順番に従って適用されます。
- connected経路からOSPFへ再配布する際のmetric上書きの順番
-
適用する順番 自身のLSDB 隣接ルータへの配布 1. ospf.redistribute-from.connected.set.metric
適用する 適用する - 静的経路からOSPFへ再配布する際のmetric上書きの順番
-
適用する順番 自身のLSDB 隣接ルータへの配布 1. ospf.redistribute-from.static.set.metric
適用する 適用する 2. ospf.redistribute-from.static.filter.[].set.metric
適用する 適用する - BGP経路からOSPFへ再配布する際のmetric上書きの順番
-
適用する順番 自身のBGP経路表 隣接ルータへの配布 1. ospf.redistribute-from.bgp.set.metric
適用する 適用する 2. ospf.redistribute-from.bgp.filter.[].set.metric
適用する 適用する
経路のdistance
intra-area, inter-area, external それぞれの経路について任意の distance 値を設定できます。OSPFプロセスの動作
- router-id および一つ以上のリンクが設定されると、OSPFプロセスが始動します。
- インタフェースをpassive-interfaceとして設定すると、OSPFのパケット送信を抑制できます。
- OSPFプロセスの動作中にrouter-idが変更されたると、OSPFプロセスは再始動します。
- OSPFプロセスが停止すると、OSPFによって経路表に追加された経路は全て削除されます。