IPsecアクセスコンセントレータ

IKEv2によるリモートアクセスサーバ(IPsecAC: IPsec Access Concentrator)機能を提供します。

1. 仕様概要
項目
AC設定数 8
VPNプロトコル IKEv2
認証レルム ローカル認証, アカウントリスト認証
認証メソッド 証明書 + EAP-MSCHAPv2
同時接続数 1024
ユーザ設定数
2. IPv4/IPv6対応状況
機能 IPv4 IPv6 備考
VPNセッション
VPN上の通信 ×
接続確認済みのリモートアクセスクライアント
Windows
  • Windows 10, Windows 11
Mac OS X
  • Mac OS 10.7以上
iOS
  • iOS 4.0以上
Android
  • 12~14
注:
動作を保証するものではありません

ユーザ認証

認証レルム

リモートアクセスユーザの認証ポリシーを設定できます。
ローカル認証レルム
リモートアクセスユーザの認証情報をコンフィグ内に設定します。
ユーザ名(1-32文字)とパスワード(1-64文字)の他、IPアドレスの割当方法について設定できます。
  • ユーザに割り当てるIPアドレス(Framed-IP-Address)を指定可能。RFC791 の定めるClass A、B、C のアドレスで、かつClassfulネットワークにおけるブロードキャストアドレスではないアドレスを指定可能
  • ユーザに割り当てるIPアドレスに対するネットマスクは /32 固定
  • 割り当てる IPアドレスをNASが選択するよう設定(nas-select) 可能
アカウントリスト認証レルム
リモートアクセスユーザの認証情報をリストファイル化して外部ファイルサーバに設置し、定期的に取得します。
関連情報:アカウントリストの書式
  • リストファイル取得用のURLに指定可能なプロトコルは httpおよびhttps
    • https を使用した場合に、SSLのサーバ認証は行わない
  • リスト取得のタイムアウトは20秒
  • リスト取得がタイムアウトした場合、1分間隔で 10回再取得を試みる。再取得に成功、あるいは10回すべて取得失敗した場合、次回取得は指定された定期取得間隔の時間経過後となる
  • 定期的な取得に失敗したとき、およびアカウントリストの内容にエラーがあったとき、以前にリストを取得済みであればそれを使用し続ける
  • 取得済のリストが存在するとき、URLを変更すると変更後のURLでの取得に成功するまでの間は、取得済のリストを使用し続ける
  • 取得済のリストが存在するとき、URLの設定を削除した場合(アカウントリストを使用しない設定に変更した場合)は取得済みリストのアカウント情報を破棄する
  • システム起動後または設定変更後に、最初にリストの取得が成功するまでの間のユーザ認証は認証エラーとなる

アドレスプールに対する経路制御

  • アドレスプールの範囲に対応するネットワークは、ゲートウェイが"discard"の静的経路として登録されます。
    • アドレスプールの範囲に応じて複数のサブネットに分割して登録されます。
    • この経路は他の静的経路と同様に、動的ルーティングプロトコルに再配布できます。
  • リモートアクセスクライアントの接続時にIPアドレスを割り当てると、そのホストアドレスまたはサブネットについて、ゲートウェイがpppac[]インタフェースの経路として追加します。
    • この経路は動的ルーティングプロトコルに再配布されないため、アドレスプールに基づく経路情報と重複して広告されることはありません。
    • この経路の経路MTUは、クライアントごとにPPP接続時に交換されたMRUと同値が設定されます。