IPv6経路制御

IPv6ネットワークにおける経路制御機能を提供します。

1. 仕様概要
項目
IPv6静的経路の設定上限 2048
IPv6動的経路の保持上限 無制限
2. デフォルトの動作状態
機能 状態 備考
IPパケットの転送(IPフォワーディング) 有効 無効化できません
IPv6静的経路 無効
OSPFv3 無効
RIPng 無効
送信先がDirected Broadcastであるパケットの転送 無効
リンクダウン状態のインタフェースのIPアドレスへの通信 有効 無効化できません
リンクダウン状態のインタフェースに関連するConnected経路 有効 無効化できません

経路の有効化/無効化

Connected経路
  • インタフェースにIPアドレスが設定されると、接続されたネットワークへのConnected経路が有効化されます。
静的経路
  • コンフィグで設定された静的経路は、ゲートウェイインタフェースがリンクアップ状態になると有効化されます。

経路の優先順位

各経路にはdistanceを設定できます。

  • distanceは1-255を設定でき、distanceが255の経路は無効化されます。
    • 送信先が同一の経路は、distanceが最小の経路を選択します。
  • 送信先とdistanceが同一かつ、ゲートウェイが異なる経路は、イコールコスト・マルチパス経路として扱います。
3. ルーティングプロトコル毎の distance
プロトコル distance 変更可否
Connected 0 不可
Static 1
OSPFv3 110

径路の再帰参照

Connected径路でないゲートウェイを持つ経路(他の経路を再帰的に参照する経路)は、明示的に再帰参照が有効化されていない限り無効な経路とされます。

再帰参照は設定により静的経路毎に有効化することができ、1回まで他の経路を再帰的に参照します。

再帰参照が有能な径路Aが再帰的に参照した径路Bが、さらに他の経路再帰的に参照する経路である場合、経路Aは無効な経路とされます。

再帰参照が有効な径路Aが再帰的に参照した径路Bがdefault経路またはdiscard経路の場合、経路Aは有効な経路とされます。